Home

Trends

Color

Material

World Report

Seminar

News

NOTES ジャルフィックのスタッフが日常での発見を綴ります!

2007 May
池田正晴

デザイン刷新!!

5年ぶりに大きくホームページの見直しを図りました。機関誌やセミナーで伝えきれないことを表現しようとあれこれ欲張ってきたのですが、このたび肩の力を抜いて再構築。今すぐに知って欲しいことに専念することで見やすく使いやすいデザインに刷新しました。

●たとえばギャラリー
これを期にジャルフィックに所蔵しているシューズのサンプルを改めて整理してみました。時代背景を回想するのも愉しいのですが、ブランド別に整理し集めてみるとその個性も際だって見えてきます。主に70年代中盤〜90年代前半のもの、つまりバブル以前の我がジャルフィックも青年期の活気に満ちていた時代のものです。いきがってヨーロッパのブティックでサンプルを集めた時代が懐かしく思い出されます。

●さすが銘品ははっきりしている
こうして一堂に会してみると、往時の著名ブランドや銘品といわれるブランドが、はっきりとした"らしさ"を持っていたことを改めて感じます。おもえば70年代から80年にかけては、今ほどメディアもなく、ファッションにもちょっとした特別感やエリート意識のようなものがあった時代です。はっきりとした"らしさ"や存在感はそのことにも起因しているのかもしれません。
売れ筋をデジタルに発見し効率良く商品化する現代のファッションやシューズデザインとは次元を異にする、オリジナリティの存在やつくる側のプライドを強く感じさせます。
これらのサンプルは20年以上経過した今も色褪せることなく、素材もRenapurで見事によみがえります。さすがに銘品といわれる商品のライフサイクルの長さを痛感させてくれます。

●ZAPATAは別格かな
マノロ・ブラニークさんがキングスロードにもっていたブティックが「ZAPATA」。ロンドンのきどったセンスが色濃く凝縮されているのがわかります。アンティックをモチーフにしていたりして、クラシックなものとは一線を画す"粋がり"が伝わります。ジャルフィックの人達は好きだったんだな「ZAPATA」。やっぱり別格かな。

●イタカジも懐かしいでしょう
スニーカーが一巡して、イタリアもジーンズを作りはじめた時代に、「イタカジ」つまりイタリアンカジュアルと呼ばれたシューズがひと時代を築きました。「C.パチョッティ」に代表されるこの一群はバブリー(懐かしいでしょう)な"アザトサ"を身上としていました。イタリアのインダストリアルデザイン力をみせつけるラバーモールドによる、スニーカーに匹敵する軽快さとポストモダンにも通じる自由な表現は、カジュアルシューズの可能性を大きく押し広げました。

●ミュウチャさんの気持ちかな
パリのクリニャンクールの蚤の市やキングスロードのフリーマーケットで漁ったアンティックもなかなか味わいのあるものです。デザインに疲れたときにちょっとチェックしていただくといいのではないでしょうか。たしかプラダのミュウチャさんも僕と同じ団塊世代ですが、これらの古い時代の靴を眺めて、次のコレクションを考えているかもな、なんて想うと愉しくなります。