2009-10 Autumn& Winter BAG ポイント
MIPEL & MICAM /PREMIERE CLASSE

1. マテリアル&カラー 

豊かさを描く、さまざまなタッチのソフトレザー

ソフトな風合いが重視される中で、透明感のある上質なアニリンカーフが復活、ソフトな加工のスムースレザーやナッパの存在が目立つ。また肉厚なバッファローやゴート、バケッタ、エナメルも継続。シューズほど多くはないものの、スエードが銀付きレザーとのコンビネーションで効果的に表現される。加工としてはコンサバティブなイメージの極小のエンボスや革シボエンボス、さらに上品なヴィンテージ感を表現するパール加工が新鮮。また、吹き付けによるフロッキー加工といった個性的なものも登場。

▲クタッとした質感と自然な光沢が皮革ならでは贅沢感(ANDREA MABIANI)

▲独特のシボ感を残したヌバックとスネークのコンビネーション(MICHAEL TEPERSON)

 

2. フォルム&サイズ 

際立つ、オケージョンと機能性への配慮

実用性重視という方向性から、スクエアベースのシンプルなフォルムが目立つ。これらに収納力に配慮した広いマチ幅を備え、立体的なフォルムを生み出す。角には丸みがつけられ、柔らかな印象にこなされる。全体に素材の柔らかさを生かした仕立てが多く、久しぶりに三日月型が新鮮なフォルムとして映っている。また、長方形の両サイドを折りたたむことで三角形へと変化したり、計算されたパターンと縫製による折りたためる仕掛け、収納量によりサイズ変更ができる設計など、ユニークな可変フォルムよる機能感の訴求にも注目が集まる。

▲膨らみをデザインした贅沢感のあるフォルム(ANDREA MABIANI)

▲フラットにたためるという興味深い仕掛け(FRRRY)

 

3. ディテール&オーナメント 

シンプルなフォルムを彩る華やかな装飾

シンプルなフォルムの中で、華やかなオーナメントが復活している。ブラックオニキスや黒曜石などの半貴石、その他のビジューで表現する洗練されたアジアテイスト、さらにクラフト的な持ち手や木のオーナメントによるエスニックな雰囲気など、秋冬ながら民族調の装飾が目立つ。また、カジュアルなスタイルでは、トラッドをモチーフとしたキルトやタッセルなどがユニークにアレンジされる。

▲大きなビジューやラインストーン、ミンクファーまでをスーパーミックス(ON AURA TOUT VU)

▲シリコンでピストルを象ったメッセージ性の高い装飾(VLIEGER & VANDAM)

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